株式会社タクミ電機工業

タクミ電撃リクルートマガジン 2024.7月号

サムネイル:タクミ電撃リクルートマガジン 2024.7月号

 こんにちは♪『人の事に一生懸命!』タクミグループ人事・経営管理本部でございます。

 さて、今回のテーマは「逆転」です。7月26日に開幕したパリオリンピックは、オリンピック史上初となるスタジアムの外での開会式、そしてセーヌ川でのアスリートパレードなど唯一無二の革新的な幕開けとなりました。各競技・種目ですでに数々のドラマが生まれました。中でも私の印象に残っているのは、窮地に追い込まれた選手たちの見事な逆転劇の数々です。

 『自分はまだこれから』(Not Done Yet)という言葉は、堀米雄斗選手の信条のひとつです。「スケートボードの技は無限にあるので満足したら終わり」。連覇がかかるオリンピックの大舞台で、最後の最後に大技を成功させて金メダルをつかみとった姿は、まさにその信条を世界に示した瞬間でもありました。45秒滑って技を繰り出す前半の「ラン」の1回目、堀米選手は多彩な技を見せて89.90をマークしました。しかし、アメリカのスター選手、ナイジャ・ヒューストン選手や、東京大会の銅メダリスト、ジャガー・イートン選手、そして日本の白井空良選手といったライバルたちが、それを上回る90点台の高得点をたたき出し、堀米選手はランを終えた時点で、表彰台圏外の4位にとどまりました。 それでも後半、堀米選手が得意とする1回の技で競う「ベストトリック」では、「ノーリーバックサイド180スイッチ5-0グラインド」という難しい技を鮮やかに決めて、94.16の高得点をマークして、3位に浮上しました。2回目で選択したトリックは「ノーリーバックサイド270ブラントスライド」という大技で、堀米選手が逆転でパリオリンピックへの切符をつかんだ6月の大会で初めて成功させた技でした。日本代表の早川大輔コーチがパリ大会へ向けて「堀米選手が死ぬほど練習してきた」と明かす大技ですが、レールにボードがうまくはまらず、2回目、3回目と失敗が続きました。その間に、ライバルたちは高難度の技を次々と成功させ、さらに得点を伸ばしていきました。スケートボードのストリートでは他の選手の滑りの合間には、わずかな時間、練習できるタイミングがありますが、そこでも堀米選手はこの技を1回も成功できず、体をコンクリートに打ちつけるばかりだったそうです。そして4回目も着地できずに転倒し、この時点で順位は7位まで下がり追い詰められました。ただ失敗を繰り返す中でもその集中力は研ぎ澄まされていき、迎えた最後の滑走。大声援を背にゆっくりと滑り出すと、高いジャンプから鋭く回転し、レールに後輪がしっかりはまって、着地も完璧に決めました!得点は97.08!暫定トップだったイートン選手をわずか0.1上回り、土壇場でトップに立ちました。「本当にチャレンジしかない。スケートボードは、ケガも多いし心を折られることも多くあります。でも折れても立ち上がって、折れても立ち上がっての繰り返しだと思っています」と語る堀米選手は、どれだけ体を痛めても、厳しい壁が立ちはだかっても、チャレンジし続けていくという反骨心を原動力にオリンピック連覇という偉業を成し遂げても『NOT DONE YET』という信条に従い、その歩みを止めることはないでしょう。

 タクミの25卒採用状況は、堀米選手のように出足こそ鈍かったものの7月に入ると会社説明会や会社見学会の申し込みが舞い込むようになり、複数名の採用面接も予定されているなど、お盆休みまでのスケジュールはほぼ埋まっている状態です。6月頃まで苦しい状況が続き、社長からは「前年の実績を超えないと、成長とは言えないよ!現状維持は退化だよ」と笑顔でエールを送られ、靴と精神をすり減らす毎日でした(泣)そんな苦しい状況にあっても、部下と私は諦め悲観的になることなく共に前を向き、自分たちを信じ、自分たちが今期も表彰台の一番高いところに立ち金メダルを手にしている光景を鮮明にイメージし「今できるトリック」を常に考え、そのトリックを臆することなく、時機を逃さず、自信を持って繰り出すことに集中してきました。その結果、7月に入ると続々とエントリーや問い合わせをいただくようになりました。まだメダル圏外ですが、前年以上の結果を出して金メダルを獲得して報奨金をもらってみせます!タクミの採用五輪もパリ五輪に負けないくらいの熱戦が繰り広げられています(笑)

 話題は転々としますが、私は19歳の頃パリにいました。今から26年ほど前のことになります。いつものようにシャンゼリゼ通りに面した店でエッフェル塔を眺めながらシャンパンを楽しんでいると、一人の中年男性が現れ話しかけてきました。私も一人で話し相手がほしかったので、いろいろと話をしているうちに仲良くなり、高級ワインをごちそうしてもらいました。偶然、彼も翌朝TGV(フランスが誇る高速鉄道)でスイスに行く予定だというので、パリ北駅で待ち合わせることにしました。そして翌日、北駅で彼に再会すると、「スイスの入国には30万円以上の現金が必要だから向こうにあるATMで引き出しておいた方がいい」と不可解なことを言われ、危険センサーが反応した私は瞬時に「詐欺だ」と確信しました。私は、素直にATMに行く振りをして、人込みで彼の姿が見えなくなった瞬間、猛ダッシュでTGVに飛び乗りました。その数分後、私の戻りを今か今かと待っている詐欺師を横目に私を乗せたTGVは、パリ北駅を後にしました。あれから四半世紀以上が経った今、TGVを凌ぐ見事な走りを見せた当時の自分に金メダルを送りたいと思います(笑)

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