株式会社タクミ電機工業

タクミ電撃リクルートマガジン 2025.10月号

建設業界に根強く残るヤンキー神話!?

 朝夕がぐっと冷え込み、岩手県の錦秋湖や秋田県の田沢湖の紅葉は、ちょうど見ごろを迎えているようです。車を運転していると、色鮮やかに美しく色づいた山々の紅葉についつい見とれてしまいますよね。私の部下も気分が「高揚」して色気づいちゃう季節(笑)

 みなさんご存じのとおり、我々人事のインスタグラムにはラーメンの写真ばかりアップされているので、巷では『ラーメン人事』と揶揄され、街を歩いていると「あっ、ラーメンの人だ!」と指をさされることがあります。そんなラーメン人事ですが、実は秋田に出張の際は必ずと言っていいほど立ち寄る焼き鳥屋さんがあります。3日かけて丹精込めて仕上げる「かわ串」は至極の逸品!

 さて、そんな焼き鳥の代表格と言えば、やはり「ねぎま」ですよね!幼い頃はネギを取り除いてお肉だけ食べていましたが、大人になると焼き鳥はネギがないとダメになるなんて何か不思議ですよね。みなさんは、ねぎまの由来なんて当然ご存じですよね?もちろん鶏のもも肉ともも肉の間にネギが挟まっているから「ネギ間」って言うんですよね!実は、それ大間違いなんです!?

 ねぎまの由来は、江戸時代に親しまれていた『ねぎま鍋』という鍋料理です。ねぎまの「ま」は、現在の焼き鳥で肉と肉の「間」にネギが挟まっていることから来ていると思われがちですが、実は「まぐろ」を指します。ねぎまの歴史は、江戸時代にまで遡ります。江戸時代、ネギとマグロを串刺しにして醤油や日本酒、みりん、出汁などで煮込んだ『葱鮪鍋(ねぎまなべ)』が庶民に人気の鍋料理だったそうです。脂の多いマグロのトロ部分を美味しく食べるために考案された料理とされています。今でこそ脂の多いトロは人気の高級食材ですが、昔はあえて余分な脂を落して食べていたんですね。しかし、そのマグロがしだいに高価な食材となり、庶民が手軽に食べられなくなったため、代わりに手に入りやすかった鶏肉が使われるようになり、現在の焼き鳥の「ねぎま」が誕生したと言われています。

 このように、広く一般的に流布して信じ込まれていて、誰もその真偽を疑うことなく長きにわたり鵜呑みにされている、所謂『神話』は他にもたくさんあるのではないでしょうか。「建設業にはヤンキー出身者が多い」など誰も調査も検証もしていないのに、この化石化した神話を真実だと信じ込んでいる人が未だにいるようです。聞くところによると、確かに以前は元ヤンが多かったそうですが、現在はヤンキー自体が絶滅危惧種に指定されており、どこの業界を見渡しても希少価値が高く出会うことは滅多にありません。

 では、なぜ一昔前は元ヤンが多かったのでしょうか。建設業界にヤンキーが多いと言われる背景には、歴史的・社会的理由があります。まずは、ヤンキー文化との親和性の高さです。ヤンキー文化は昭和後期に全盛期を迎え、特に中高生や若者を中心に、喫煙や飲酒、器物破損、決闘と呼ばれる暴力行為、深夜に原付バイクを2ケツで暴走するなどの不良行為、そして仲間との強い絆が象徴的でした。彼らは自分たちの活動に対して誇りを持ち、仲間と協力し合うことで困難を乗り越えていくのが最大の特徴でした。このような文化が昭和から平成にかけて建設現場に流れ込むことで、ヤンキー気質の若者が受け入れられる土壌が形成されました。一方、建設の仕事を通じて培われるチームワークはヤンキー文化とも相性がよく、先輩と後輩、仲間同士のコミュニケーションが共通のベースです。また、建設業界には根性や協力が求められる場面が多いため、ヤンキー気質の人々が馴染みやすく活躍する環境といえます。また、歴史的にこの業界が多くの若者を受け入れてきたという点も重要なポイントです。特に昭和から平成にかけての高度経済成長期において、公共事業など建設ラッシュが続き、人手が足りない建設業界はやんちゃな若者たちが多く集まる場所となりました。

 先日、タクミの内定者対象のタクミーズオンライン交流MTGの10月回が実施され、全員が参加してくれました。その中で自分の黒歴史を暴露するコーナーがあり、「授業を抜け出して、裏の池に行き悠々と泳ぐ魚を眺めていた」、「生徒指導を喰らった腹いせに友達と石を投げ合って遊んでいたら、石が頭部を直撃して流血した」、「ギリギリを攻めるスリルを味わうため、多くの車が行き交う片側4車線の大通りを爆チャして横断しようとして車にひかれ骨折した」など内定者全員が過去に調子に乗って悪ぶっていたイタいエピソードを語ってくれました。タクミーズ改め、『ヤンキース』誕生の瞬間です(笑)そういった悪ぶった言動が傍から見ると実はイタいものだったと気づくことが、大人になったということなのかもしれません。最後に、人事として学歴詐称がないか全従業員の履歴書を精査して、タクミにはヤン卒はいないということを確認したところで、今夜は高校デビューで学校をサボっていた高校時代を勲章のように語るイタい部下を連れて、いつものお店でねぎまを楽しんできます♪ヤンキーがいなくても最高のチームワーク!

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